2017.07.13 UDワークショップ UDiデザインワークショップ まち歩きからUDを感じ、考え、発想する 第1回UDiデザインワークショップでは、視覚や聴覚に障がいのある⽅や車椅子ユーザーと共にフィールド調査を行い、様々な気づきをマッピングし、誰でも利用しやすく、暮らしをより豊かにするデザイン企画をまとめあげました!ここでは、今回のワークショップの見所や様子を少しだけご紹介します。(ワークショップの全貌を知りたい方は、一気に下までスクロールして、レポートを読むをクリック!) はじめに 今回のワークショップの目的は、 「まち歩きからUDを感じ、考え、発想する」、キーワードは、「武蔵をともに楽しむ」です。 武蔵は、交差点を軸として、歴史的、現代的なエリアが集まってできている金沢の魅力あるエリアの1つです。 UDの切り口から、武蔵に潜在する様々な課題を探り、創造的なデザイン提案をするために、4チームに分かれました。 まずはお互いのことを知ることからです。 チームミーティング 4チームのそれぞれのメンバーが、対話を通じて互いを知り、「武蔵を共に楽しむ」ためのメニュー・スケジュール・ルートを考えました。障がいのあるセンシティブユーザーさんの日々の暮らしなどについても質問したり、和気藹々としながらも、みなさん真剣に武蔵を「共に」楽しむことを考えていました。 この後、フィールド調査に入りますが、その前に講師であるUDi荒井理事長から調査のポイントを説明。 ●マニュアル的に「まち」と「ユーザー」を見ない ・あらゆる気づきをメモし、違和感を逃さない ・何か変だな?と感じたら、立ち止まって考える ・その場での質問、議論、記録が大切 ・切実に丁寧に向かい合い、大変さなどを現場で記録、解決策を考える ●観察と記録の肝 ・ユーザーの所作の質感を大切にするよう心掛ける ・動作の視点から終点までを通して見る・感じる ・現場は一期一会 ・遠・中・近のフレームで見る、感じる UDi荒井 フィールド調査 チームミーティングを終えて、フィールド調査開始です。 みんなで武蔵のまちを歩きながら、気づいたこと感じたことを議論し合います。記録も欠かさずに。上の写真は、武蔵の交差点の車道と歩道の段差をチェックしています。何気ない段差ですが、車いすの方にとっては、実は一苦労だったりします。 他にも、近江町市場やむさしクロスピア、エムザなど建物や地下道についても調査していきました。お昼ごはんも一緒に食べて、何気ない日常の所作も確認しあいました。 フィールド調査が終わったら、いよいよデザインの企画です。 気づきのマッピングとデザイン企画 フィールド調査で気づいたことを、話し合いながら整理していきます。武蔵を共に楽しむ」ために課題となっているのは何なのか、改善したら良くなることは何なのかを考えながら、デザイン企画につなげるニーズを掘り起こしました。 デザインの対象は、「1本のスプーンからまちづくり」まで、サービスや情報・ソフトも含みます。 このマッピングが後のデザイン企画に厚みをもたらします。話し合う中で、新たな気づきも発見されます。 デザイン提案 AチームからDチームまで、魅力的なデザイン提案が行われました。上の写真は、「目的地としても機能する、武蔵地下情報発信基地」をテーマにしたCチームの提案。武蔵の中心地である地下道を単なる移動手段の場所だけでなく、情報を取得できるコミュニケーションの場=目的地として活用し、人々が行き交う交流の場「武蔵地下情報発信基地」を生み出すという提案でした。 ●提案のポイント ・地下の床や壁を利用してデジタル情報を発信 ・トイレ情報や観光地の天気・混雑具合など、多様な人の目的に合わせた情報を発信 おわりに チームミーティング、フィールド調査、気づきのマッピング、デザイン提案を1日かけて行いました。1日の中で、多くのディスカッションが行われ、チームワークがどんどん高まっていきました。そのプロセスこそがユニバーサルデザインであり、創造的な人間関係の場が作られたと思います。 みなさんの日常の「ものづくり」、「ことづくり」の現場で、このワークショップでの経験が応用展開されることを期待して、UDiデザインワークショップを終わります。 レポートを読む