無人レジ店舗である「Amazon GO」は、障がい当事者が設計を担当し、あらゆる人々が世界一アクセスしやすい店舗を目指して設計されている。
Microsoftでは、障がいを持った顧客に対する製品開発に積極的に取り組んでおり、カメラで目の前の視覚情報を音声に変換するアプリ「Seeing AI」を視覚障がい者を対象としたスマートグラスに埋め込む開発や、パーキンソン病患者の手の震えを抑えるデバイス、2018年には「AI for Accessibility(障がい者のためのAIプログラム)」に、5年間で25億円を追加投資する計画を発表した。
Appleも障がい者雇用や支援技術開発に積極的であり、人工内耳システムの専門企業とiPhoneで直接操作できる聴覚補助技術や、触覚フィールドバック技術「Taptic Engine」を開発しているが、これらはiPhoneの標準機能として全ての人が恩恵を受けている。今後発表予定である、IOS13では、音声認識技術が向上し、全く手を使わなくても様々なことが実現できるようになる。その様子が電動車椅子のユーザーをモデルとして映像で紹介されている。
Local Motorsが開発している無人運転バス「Olli」にはIBMが開発した質疑応答システム「Watson」が導入されており、手話や白杖、認知症や車椅子の人を認識し自然な会話で対応することができる。「Olli」は、車両の90%が炭素繊維を配合した樹脂材料の3Dプリンターで作製されているというから驚きだ。
Olliの内部のオプションとして、車椅子の両側の車輪を、ボタン一つで固定できる電動アームが装備されている。これらはバッファローのIDeA(インクルーシブデザインセンター)で、バスの内部を原寸大で再現し、ユーザー評価を行いながら開発されている。